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伏見・ヒットの法則

低アルコール日本酒の大ヒット商品『月桂冠 アルゴ』 vol.001

更新)

5年の歳月を要したアルコール度数5%の日本酒開発


2026年、新シリーズがスタートします! 伏見で挑戦して見事実現させたプロジェクトやイベント、商品の開発など、その成功の秘訣をこっそり伺うコーナー。栄えある第1回目は、低アルコールの日本酒として話題になり大ヒットした「月桂冠 アルゴ」の担当・青木俊介さんです。

この数年、低アルコール飲料の需要が高まっているようですが、2024年9月に発売された「月桂冠 アルゴ 日本酒 5.0」は、画期的な商品として大ヒット。昨年には缶とスパークリングの商品も発売され、ますます人気が高まっています。この「アルゴ」の開発に関わった月桂冠株式会社・営業推進部商品企画課の青木俊介さんに、話を伺いました。

月桂冠株式会社・営業推進部商品企画課の青木俊介さん。

――商品開発のきっかけは?

 

開発がスタートしたのは5年以上前になりますが、当時は低アルコール飲料の商品がいくつも発売されて、酒類業界全体で「適正飲酒」や「飲酒の多様性」を尊重する動きが加速したり、健康志向が社会的にも求められていました。そんななか、弊社でも低アルコールの商品開発の機運が高まり、全社一丸となって進めることになりました。2020年のことです。

――アルコール度数はどのように決まったのでしょう?

 

日本酒はもともとアルコール度数が15%前後と高めですから、以前は10%でも低アルコールといわれていました。ですが、いま世間一般に求められるのはビール程度の低さではと。開発の過程では様々な度数も検討しましたが、アルコール由来の飲みごたえやお酒のほのかな甘さや辛さなどをギリギリ担保しつつ、他の味わいで補完してバランスのよい味わいを出せるのが5%でした。

――もっとも苦労されたところは?

 

やはり5%というアルコール度数の低さで、日本酒らしい飲みごたえと味わいを出すところです。例えば、度数15%の一般的な日本酒を3倍に希釈するだけでは飲みごたえのない薄いお酒になってしまいます。単純に度数を下げるだけなら簡単ですが、お酒として満足していただける味わいに仕上げていくのはとても難しかったです。
この「アルゴ」のために酵母を専用に開発して、発酵で日本酒らしい香りがしっかり出るようにしたり、お米を豊富に仕込み、醸造の方法にも独自の製法を取り入れたり、できたあとの貯蔵についても風味を損なわないよう低温貯蔵するなど、全行程において月桂冠オリジナルといえるような取り組みをしています。

――社内でどのくらいの人が関わったのでしょう?

 

一般的な商品の開発は、通常1~2年くらいなのですが、「アルゴ」の場合、5年を費やしています。どんな商品でもモノづくりの流れはできあがっているので、全部署が関わりますが、開発期間が長かったこともあり、通常よりも多くの社員が関わったと思います。
他の商品でもそうですが、研究所で少量は上手くできても、それを量産体制でも同じようにできるとは限らないのです。発酵やその温度管理にしても難しい部分は多々あり、研究所でベースを作ったものを、醸造現場で試行錯誤しながら商品へと仕上げていきました。

「月桂冠 アルゴ 日本酒5.0」720mLびん詰(左)、300mLびん詰。


――発売当初の反応はいかがでした?

 

発売前から流通でも注目されていましたが、発売後はSNSでも良い印象の投稿が目立ち、とても反応は良かったと思います。特に若い世代からの関心は高く、普段アプローチできていない人たちにも届いて飲んでいただけたのは、ある意味、革新的な商品だったともいえます。

――2024年度・食品ヒット大賞の優秀ヒット賞(酒類部門)も受賞されました。

 

ここ数年で発売した新商品のなかでは、売上の初動がとても良く、評価も高かったと思いますが、普段お酒を飲んでいなかった方がこれなら飲めるかもと関心を持っていただいたことは、売上などの数字的なことでは計れない効果があったのかもしれません。

――昨年2025年9月には、缶とスパークリングも発売されました。

 

「アルゴ」の更なる認知拡大と低アルコール日本酒市場を牽引していきたいという想いから、缶とスパークリングを新発売しました。これから春になってお花見シーズンにも、ぜひお試しいただきたいですね。

「月桂冠 アルゴスパークリング 日本酒5.0」250mLびん詰(左)と「月桂冠 アルゴ 日本酒5.0」180mL缶。


▶ 月桂冠 アルゴ

 

<まいぷれeye>

さすが月桂冠さんならではの凄い商品、その裏にはたくさんの方が5年間も苦労されたんですね。それにしてもアルコール5%で「アルゴ」、開発にも5年、「5」という数字に縁があるようです。たぶん、5番目の新商品も出てくるのかも~

 

(インディ)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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