伏見人
親から受け継いだ大切な着物をリデザインして次世代に☆

お母さまやおばあさまの着物が着られる機会がなく、何十年もタンスの奥で眠っているなんてことはありませんか? そんな着物をお子さんやお孫さんのためにリデザインして、全く新しいドレスなどに作り変える仕事をされているのが、Madam.k(マダムケイ)。デザイナーの須釜啓子さんに、大切な取り組みについて話を伺いました。

自宅の一室で作業をしています。

こんな古典的な柄の着物も変身します。
一般のご家庭で、お母さまが嫁入りの時に持ってきた晴れ着や、代々受け継がれてきた大切な着物があったりすると思います。でも、それが着られることなく、タンスのこやしになってしまっている、なんてことがありますよね。それが転居などの際に処分されてしまうのは、もったいない話です。
そこで、晴れ着をリデザインして、もう一度来ていただけるドレスなどに仕立て直す提案をしています。
古い着物も全く違うドレスに生まれ変わり、輝いてくれます。
最近、“ハーフ成人式”というのが流行っています。これはお子さんが満10歳でお祝いをするものです。
このハーフ成人式用に、お母さまの留めそでなど着物をお子さんのドレスに作り変えたりします。10歳用に作り変えたドレスは、少しの手直しで20歳になってもお召しいただけるのです。
リデザインのオーダーを承る際は、その方から着物にまつわるエピソードや思いなど背景の話をじっくり伺ってから、どのようなデザインにしていくかを考えます。
その方の“想い”を大切にしたいのです。
着物はとても高価なもので、それにハサミを入れていくわけですから、出来上がったものに対して良かったと満足していただくには、信頼が必要です。
仕事に取り掛かる前に、オーダーされる方との信頼を築きます。
今までに150着以上扱ってきて、大切な着物を生かす術を熟知しているつもりですので、オーダーの際に何なりとご質問いただければと思います。

ドレスの一例。

素敵な柄を生かします。
私は伏見生まれの伏見育ちです。長く伏見で生活しているので、愛着がありますね。
ほどよく田舎(笑)で、土地の価格も京都の中心部よりは安いのではないでしょうか。
駅から少し離れると閑静で自然も豊か。桃山御陵の周辺を散歩するのも好きです。
大手筋商店街があり、お店も多く、住む人に優しい生活圏だと思います。
そして、なんといっても酒蔵がいくつもあるのが魅力。
個人的には、齊藤酒造の「英勲」や松本酒造の「澤屋まつもと」が好きでよく飲んでいます。
納屋町商店街にある『伏水酒蔵小路』が好きです。
いくつもの店が連なり、利き酒セットがあって、日本酒の飲み比べができるところが楽しいですね。明るいうちから行くこともあります。
あとは、昔からよく通っているのが、深草商店街にある『力餅食堂』。
おいなりさん(いなり寿司)も好きですが、中華そばが気に入っています。うどん屋さんだけど、独特の安心できる味わいですね。
数年前のことですが、ベトナム人の方がうちにホームステイされたことがありました。
その方は着物にも関心をもってくれて話していると、日本の着物はベトナムの民族衣装と少し似ているところもあるように思いました。
ゆくゆくはベトナムの富裕層の方向けに日本の着物の文化を伝えたいですし、着物を通じて異文化交流ができることを願っています。
江戸前鮨も好きなんですが、最後の晩餐には自分で作った料理ですね。
やはり自分の口に合うかどうかが一番で、そういう味付けの塩梅が分かっているのも自分自身です。
食べることは日常生活においても大切ですから、普段から料理には力を入れています。
おせち料理は11段も使ったりするんですよ。
娘がスペインにいたこともあり、和風スパニッシュの料理も得意です。
最後の晩餐には、そんな料理も含め、自分で好きな料理を作って食べたいですね。

自分で作った料理。

スペイン風オムレツも。
【編集コメント】
じつは私の両親は着物の仕事に関わっていました。母は下絵の職人だったので、自宅には白い反物がごろごろしていて、幼いころは反物を枕にして昼寝していました(笑)
タンスのこやしにせず、お子さんやお孫さんら、次世代に新しいスタイルで着物を託し繋げていくことは素晴らしい取り組みだと思います。
日本酒がお好きで料理上手とは。今度、着物の話をつまみに日本酒宴会を企画しましょう(笑)
京都ならではの大切な取り組み、これからも応援します。
(取材 インディ)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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