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伏見人

若林次郎さん(伏見若林書店/店主) vol.266

昭和8年から続く、丹波橋駅前の老舗書店


京阪電車の丹波橋駅の北改札口から出て、踏切のすぐ近くにある「伏見若林書店」。地元でお馴染みの“本屋さん”には、近所の方だけでなく、少し離れた駅から電車に乗って買いに来るお客さんも。そんな魅力ある書店の店主・若林次郎さんにお話を聞きました。

Q1. どんなお仕事/活動をしていますか?

教科書も扱う地元密着型の書店

 

書籍の小売りが主ですが、小学校や中学校、高校の教科書も扱っている書店です。

創業は昭和8年。当時は私の父の代でしたが、師範学校へ教科書を卸していました。

 

寺町二条にある若林書店は江戸時代の天保8年(1837年)からの老舗ですが、明治時代に店名が「若林春和堂」になりました。

その伏見店として、この地に開業したので、店の看板には「伏見若林春和堂」と書かれています。


昭和の時代は、丹波橋駅の改札は北口ひとつだったので、通勤、通学など大勢の人たちが乗降されていました。

本や雑誌もたくさんお買い求めいただいていましたね。

 

当時に比べると今はなかなか厳しいものがあります。

現在、比較的売れるのは文庫本ですかね。

図鑑は小さなお子さんをもつ親御さんが買いに来ます。
平日朝9時から夜8時までという営業時間は、昔から変わりません。

雑誌や書籍、参考書などが多数並ぶ店内。

昭和の時代の店頭。隣には果物や酒を扱う店、奥にはミシンの看板も見えます。※写真提供/若林正博さん

Q2. 大切にしていること/こだわり

地元のみなさんから信頼されること

 

みなさんから信頼される人間になりたいと思って生きてきました。

自分の親も、日ごろからそう言っていましたが、例えば、教科書の指定をいただくのも、学校の先生との信頼関係があるからこそです。

 

地元のお客さんたちとのふれあいも大切ですから、ご近所へは私が自転車で雑誌などを配達しています。

坂道もありますが、電動自転車だから大丈夫(笑)


墨染や藤森からも足を運んでくださるお客さんがいらっしゃいますから、また来ていただけるようにと、いつも心掛けています。

本屋大賞受賞作など話題の書籍は、入ってすぐ平積みにされています。

Q3. 伏見のココが好き!!

圧巻! 御香宮神社の神輿渡御

 

伏見で生まれましたが、しばらくは別の場所で育ち、18歳のころに戻ってきて、以来ずっと伏見に暮らしています。
最寄りの御香宮神社が好きですが、特に10月に開催される神幸祭には、毎年心躍らされますね。

9日間にわたって繰り広げられるお祭りですが、最終日の神輿渡御(みこしとぎょ)では、3基の神輿が長時間にわたって巡行されます。


特に私は最後に神輿を仕舞うときが好き。

普通は静かに片づけそうなものですが、この祭りでは掛け声とともにずっと盛り上がり続けるので圧巻です。感激しますね。

御香宮神社の神輿渡御の様子。

Q4. オススメのお店・場所

伏見大手筋商店街の陶器店

 

伏見大手筋商店街にある「まつだ陶器店」ですね。
寛永7年(1630年)に創業された、お茶の「松田桃香園」の隣にある陶器店です。
じつは私の母方のいとこでして(笑) みなさん、ぜひお立ち寄りください。

Q5. 今後の目標

紙の大切さを再認識してほしい

 

紙の書籍の復活を求めます!
最近、デジタル化が進み、若い人だけでなく年配の方もスマホばかり見ていて、本や新聞を読む機会が失われているようです。


例えば、辞書は電子辞書などよりも紙の方が使いやすいのではないでしょうか。
子どもの勉強も、デジタル化が進んだからといって、必ずしも学力が伸びるとは限らないとも聞きます。


紙の書籍を読む機会を作っていただき、書店にも立ち寄る習慣ができると嬉しいですね。

ご主人と奥様、そして息子さんも一緒に経営されています。

Q6. まいぷれスタッフ独自調査中!最後の晩餐に食べたいものは?

「さらしな」の木の葉丼

 

昔、伏見大手筋商店街に蕎麦やごはんも出す「さらしな」という食堂がありました。
うちは日曜が定休なので、よく食べに行きましたが、私はいつも木の葉丼を注文。

海苔がのってタケノコなどが入っていて、美味しかったなあ。

先代のご主人がやっていた昭和の時代の話です。

今はもう閉店されて、食べられないのが残念です。

誰か復活させてくれないかなあ。

●伏見若林書店
住所:京都市伏見区京町南8丁目101-3
電話番号:075-611-1665
営業時間:9:00~20:00(祝日10:00~18:00)
定休日:日曜

【編集コメント】

 

大手出版社で長年勤めていた私としては、昔ながらの町の書店が今でも頑張って続けておられることには、心から感謝します。
昭和の時代、“本屋さん”は子どもにとってはテーマパークみたいなもので、雑誌や書籍以外に図鑑や漫画、絵本などもたくさんあり、楽しくて仕方のない場所。長時間居座る子どもは多かったと思います。
今、何かとレトロブームですが、書店に足を運ぶ行為自体をレトロ体験だと思って、若い人たちもぜひ本屋さんへGO!

(取材 インディ)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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