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伏見人

弁天さん(弁才天/七福神)vol.127

「オン・ソラソバテイエイ・ソワカ」と唱えて呼んでね、弁天さん☆

新年あけましておめでとうございます!

本年も、まいぷれ伏見区をよろしくお願いいたします。

 

さて、今年最初の伏見人は『弁天さん』です。

七福神の一柱として、芸能・音楽・学芸学問の女神として親しまれています。

本日は、そんな『弁天さん』をご紹介します。

Q1. どんなお仕事/活動をしていますか?

七福神で紅一点!

 

この「伏見人」をご覧いただいている皆さま、新年あけましておめでとうございます。

どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。

新年最初の「伏見人」ということで、たいへん光栄思っております。

 

さて、私は【弁才天】と申します。

七福神の構成員で、七福神の中では、唯一女性です。

普段は、芸能・音楽・学芸学問などの成功・成就のお手伝いをさせていただいております。

 

私は、インド出身で、本名は「サラスヴァティー(Sarasvathi)」という名前です。

地元には自然豊かな川が流れていたことから、「水の神」としてスタートをきりました。

 

また、この川の流れる「セセラギの音」から、「流れるもの」を連想させ「音楽の神」としても、活動を始めました。

 

Q2. 大切にしていること/こだわり

六波羅蜜寺(京都市東山区)

「変化」を恐れず、「変化」に対応し、「変化」を楽しむ!

 

私の元々の姿は、八本の腕があり、その手には宝珠・剣・弓矢・金剛杵などの武器を携えていました。

今でも、竹生島(滋賀県長浜市)や江島神社(神奈川県藤沢市)で、その姿を見ることができます。

その八本の腕には武器を持っていたため、古来は「戦の神」として、崇められていました。

その後、平安時代に二本の腕で琵琶を持つ姿に変わっていき、戦闘的なイメージから女性らしいイメージになっていった訳です。この姿は「妙音天」とも呼ばれています。

 

また、本名のサラスヴァティーとは、今はなくなりましたが、元々はインドのインダス川流域の河川の名前でした。

その河川の氾濫の恐ろしさを神格化したものが「白蛇」です。

そのため、私の神使は「白蛇」です。

 

古来日本には「宇賀神(うがじん)」という蛇神様がおられました。

その「蛇」に注目して、私と「宇賀神」が同一視されてくるようにもなりました。

 

ちなみに、宇賀神は、頭は人で身体が蛇という姿です。財を成す神と言われています。

宇賀神は別名「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」と言います。

 

どこかで聞いたことありませんか?

そうです。伏見稲荷大社の祭神の一柱ですね。

 

そのため、「弁才天」は、江戸時代以降「弁財天」とも書かれるようになった訳です。

 

ところで、七福神には、もともと私ではなく「吉祥天」が在籍していました。

美と豊穣と幸運をもたらす女神です。

それが時代の変遷とともに、現在は私が女神を務めさせていただいております。

 

このように、私は、時代とともに、名前を変えたり、別の呼び名が登場したりしてきました。

それと同時に、役割も追加されたり、変遷したりしています。

これは変化する時代に逆らわず、従順に対応してきた結果が、現在の私です。

 

今後、これからの未来も、どのように変化していくか分かりません。

そういう意味で、「変化」を恐れず、「変化」に対応し、「変化」を楽しむ!

そんな心構えを大切にしています。

Q3. 伏見のココが好き!!

ここ伏見は私にとって、たいへん居心地のよい地域

 

伏見は、元々「伏水」という地名だったそうです。

 

桃山丘陵から質の高い地下水が流れています。

その地下水を仕込み水にした「日本酒」は、日本三大酒蔵として有名ですね。

灘の「男酒」に対し、伏見は「女酒」。

水質が灘と比べて高度が低い「軟硬水」だから、飲み口が柔らかい日本酒が出来上がります。

 

また、かつては「巨椋池」という淡水湖があり、桂川、鴨川、宇治川の3つの川が合流する地でもありました。

そのため、江戸時代には、日本で唯一の内陸港「伏見港」がありました。

このように、ここは『水』に恵まれた土地です。

 

元々私は、「水の神」ですので、ここ伏見は私にとって、たいへん居心地のよい地域です。

Q4. オススメのお店・場所

辨財天長建寺(京都市伏見区)

もちろん、「辨財天長建寺」です!

 

もちろん京都府下で唯一、私を本尊としている「辨財天長建寺」(京都市伏見区)です。

 

17世紀末に伏見奉行の建部政宇(たけべまさのき)さんによって建立されました。

建部の「建」。長寿の「長」を採って「長建寺」と名づけられました。

 

ご本尊は、八本腕の「八臂弁財天」。

今は、秘仏として一般公開はされていません。

 

ところで、皆さん、おやっと!?思われませんか。

「長建寺」はお寺です。

でも、七福神の一員であることや、これまでの話から「神」では!?

と疑問を持たれたのではないでしょうか。

 

実は、明治以前は、寺院や神社は混在した存在でした。

それが、明治時代がスタートすると「神仏分離」という政策で、寺院と神社を厳密に分離していったんです。

 

「弁才天」は、ヒンドゥー教から仏教に取り入れられた名前ですので、「神社」では使えませんでした。

そのため名前を変更しなければいけなくなったんです。

 

例えば、弁才天の名前を「市杵嶋姫命」に変更しました。

有名なところでは、宗像大社(福岡県宗像市)、天河大弁財天社(奈良県吉野郡天川村)、京都では、石清水八幡宮(京都府八幡市)、市比賣神社(京都市下京区)が有名です。

ちなみに、伏見では「飛鳥田神社(あすかだじんじゃ)」(伏見区横大路柿ノ元町11)に祭られています。

天河大弁財天社(奈良県吉野郡天川村)

Q5. 今後の目標

願い事⇒努力⇒成功(成就)の方程式を伝えたい

 

私は、元々ヒンドゥー教の創造の神ブラフマーの妻でした。

その後は、先ほども説明しましたが、仏教にとりれられ「弁才天」と名前を変え、その後、神道や民間信仰も混ざりあって、現在は非常に多彩な顔を持っています。

 

主とした願い事は、音楽や芸事ですが、元々の「戦」や、「財」の願い事も受け持っています。

そういう意味で、オールマイティに対応しています。

 

人間は欲深いものです。

願い事は「一つだけ」と言っても、そうはいきませんよね。

ドラゴンボールの世界みたいにはいかないです。

 

そのため、私のところに来てもらえれば、なんでも叶えてあげられますよ!

ただ、願いがたくさんでもいいですが、その願いに向かって本人が努力をしなければダメです。

 

「神様にお願いしたから願いが叶った!」という人は、結局努力をした人の言葉です。

でも、そこを知らない人が多いですよね。

 

そんな人々に、願い事⇒努力⇒成功(成就)の方程式を伝えていきたいです。

竹生島(滋賀県長浜市)

Q6. まいぷれスタッフ独自調査中!最後の晩餐に食べたいものは?

生卵です!

私のお使いは白蛇なので、その好物が「生卵」だからです。

【編集コメント】

先日、伏見五福めぐりの一つ「辨財天長建寺」のご住職に、行きつけのお店でお会いしました。

かなりのご高齢ですが、大変お元気な方です。

 

私が、「まいぷれ」をしていると話をさせていただいたら、「その「まいぷれ」さんのお陰で、昨年の伏見五福めぐりは大盛況だった!」と、おっしゃっていただきました。

毎年は、1月15日まで開催されるのですが、昨年は1月7日で「色紙」が完売したとこのと。

 

今日は、1月6日ですね(※原稿は昨年に書いています)。

今年も、伏見五福めぐりが大盛況でありますように!

(取材 編集長)

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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